島根県江津市桜江町江尾

2024年10月20


日本の滝百選に戻る

Road Map :R9の渡津交差点から江の川沿いのR261南東方向に走り、谷住郷地区から県道41号線を
            南進し、下流側の ”千丈渓”の駐車場に入る。
Route Map:下流側の駐車場から ”白藤滝”までを散策し、下流側の駐車場に引き返して車で上流側の駐車場
            まで走り、残りの ”一の滝”を見学する。 予定であったが・・・
日本の滝百選』 渓谷の素晴らしさ、整備された遊歩道には感激したが、沢水の汚さには大いにがっかりした。
数年前から ”千丈渓”に行きたいと思っていた。
  島根県の有名な滝は大体巡っており、その中で ”千丈渓”の滝巡りが漏れていた。ネットでは ”千丈渓”を色々調べてみたが、有力な情報は少なく、観光パンフレットの観光地図が詳しく役に立ちそうな感じであった。
  渓谷に入ってまずは観光遊歩道として整備された鉄橋遊歩道には驚かされた。 これまでも遊歩道として整備された鉄橋は何度か歩いたことがあるが、”千丈渓”の別格に長く、安全に作られていた。 なのにハイカーが少ないのは何であろうか。
西と東の2つ駐車場を使う作戦は失敗だった。
  観光地図で距離計算をして、1ヶ所だけ離れた ”一の滝”を距離の短い東側の駐車場行く作戦は、まず、マイナー東の駐車場が見付からずに時間的なロスをしてしまい、東の駐車場からは ”一の滝”が見付からず、西の駐車場からの林道まで行ってしまった。 更に樹木に隠れてしまったのか、
”一の滝”を最後まで見付けることが出来なかった。
千丈渓散策
せんじょうけいさんさく
三三の滝  落差3m
魚切滝    落差4m
相生滝    落差5m
千畳敷
大淵
紅葉滝    落差20m
白藤滝    落差15m
一の滝    落差25m
千丈渓(しまね観光ナビのHPから)
  邑智郡邑南町の京太郎山、智河原山に源を発し、江の川の支流八戸川(やとがわ)に注ぐ日和川(ひわがわ)が、桜江町にかけて約5kmの石英粗面岩を浸食して作った、深淵と瀑布とによって織りなす峡谷である。
昭和7年(1932年)7月国の名勝に指定されている。 海抜80mの日和並から、海抜260mまでの延長3kmにおいては勾配が17分の1(断魚溪が36分の1)をなし、板状および方状節理に沿って瀑布と甌(おう)穴群が連続する壮年期の浸食過程を示す貴重な深渓でもある。 昭和57年(1982年)10月、江川水系県立自然公園から分離独立して
千丈溪県立自然公園として指定をうけた。 その景勝地24景には、白藤滝、相生滝、一の滝、千畳敷、紅葉滝、魚切などがあるが、中でも白藤滝は最も美しく、高さ40m、上部の幅8m、下部の幅2mである。また山頂には
赤松が繁茂しており、中腹以下は広葉樹が茂っているので秋の紅葉のころは見事な景観をみせている。
昭和55年(1980年)には、中国自然歩道の一部として千丈溪探勝コースが整備され、これまで入り込めなかった奥部まで探勝できるようになった。
江津市の観光パンフレットにあった”千丈渓”の散策地図は大いに役に立った。
滝の写真も滝名を知る上で参考になった。
9時8分に ”千丈渓遊歩道”の東側(下流側)の駐車場に着く。
秋の行楽シーズン、しかも今日は日曜日、駐車場は観光者で一杯になって
いるものかと心配したが、広い駐車場には1台も車は来ていなかった。
車が走れる林道を渓谷側へ下って行く。
まだ気が付いていないが、車が走れる林道なのは当然だった。
散策地図によると ”紅葉滝”から ”一の滝”までの距離が1.4kmと
長いので、 ”紅葉滝”から林道で引き返して、車で ”西の駐車場”
まで行き、残りの ”一の滝”までを散策する予定とする。
下の駐車場から渓谷沿いに散策遊歩道が始まる。
渓谷の沢水は噂通り以上の汚さで、これにはがっかりした。
上流部には田畑でもあるのだろうか?
車が走れる林道の先には広い駐車場があり、
ここは散策地図にも出発点の駐車場として描かれていた。
産業課に行けばガイドブックが頂けるのであれば帰路にでも
行ってみようか。 しかし産業課ってどこにあるの?
下の駐車場から遊歩道に入っても道幅は広く、
まだ車が走れる状態であった。
観光パンフレットの地図にも載っている綺麗な堰堤が2つ続いて
出て来た。 しかし、これは渓谷とは関係無い物である。
渓谷にそってまだ車で走れる林道が続いていた。
遊歩道は急に遊歩道らしい細い道に代った。
ここまでの広い林道は堰堤建設時の工事用道路だったのかも知れない。
崖っぷちに気付かれた細い遊歩道をすすむ。
突然、小さな滝が出て来た。 標識には ”三三の滝”と掛かれており、
観光パンフレットに載せる程の滝では無いと思った。
名前を付ける程では無かった。
予想だにしなかった空中遊歩道が出て来てびっくりした。
こんな立派な遊歩道(鉄橋)が整備されているのはまったく知らなかった。
鉄橋遊歩道は底の無い崖っぷちに設置されており、
難工事だったのが想像出来た。
うわぁー! 大好きな光景だ。
鉄橋遊歩道は長く続き、上流側の渓谷に下りて行く。
渓谷に下りても石畳の遊歩道が整備されていた。
これで仁淀的なコバルトブルーがあれば文句無しであるのだが・・・
これぞ観光名所と思われる整備された景観が出て来る。
この渓谷の左側に ”魚切”の滝がある様だ。
石橋から渓谷の奥を見ると ”魚切”の滝が流れ落ちていた。
石橋を進み過ぎると ”魚切”の滝は見えなくなってしまう。
ここでも整備された鉄橋の遊歩道に感激する。
鉄橋遊歩道から ”魚切”の滝の下流部を見る。
”魚切”の滝の全体を見る。
”魚切”の滝の滝口から、渓谷に掛かる鉄橋遊歩道を見る。
”魚切”の滝口から下流側を見る。
”魚切”の滝口を見る。
この雄大な ”ゴルジュ”に名前は付いていないのか?
鉄橋遊歩道は凄まじい所通っている。
渓谷自体は立派な観光名所であるが、この鉄橋遊歩道も有用な観光資産と思えた。
これが ”こうもり岩”かと思えたが、観光地図では ”こうもり岩”は左岸側に描かれているので、これでは無いのかも知れない。
歩いて来た ”鉄橋遊歩道”を見る。
これが ”相生滝”と思えたが、観光地図の写真では二流の滝となっているので、これでは無いかも知れないが、立派な大きな滝だった。
左の滝を側面から見る。 立派な滝だ。
渓谷沿いには様々な滝が流れ落ちているので、
もう滝名は判らなくなっている。
二流の夫婦滝となっているので、この滝が ”相生滝”かも知れない。
”相生滝”のズームアップ。落差は少ない様だ。
左側2つは枝沢からの小さな滝であるが、
右側の本流の大きな滝は岩陰となってしまった。
遊歩道で滝の上に立ってみると、2つの双流が見えた。
3度目の訂正、これが ”相生滝”なのかも知れない。
左側の枝沢からの小さな2つの滝。
突然、”千畳敷”の広い河原に出た。 名称板があったの判り易かった。
ここまでの渓谷感は無くなり、広い河原の緩やかな流れとなる。
対岸に ”東屋”があったので、河原をよく見てみると、橋が架かっていた名残の石柱が確認出来た。
観光地図によると ”東屋”から林道に上がる道もあった様だ。 今は廃道かも知れない。
おとなしくなった渓谷沿いに整備された遊歩道が続く。
前方に赤い鉄橋が見えて来た。 これもまったく知らなかったので感動ものであった。
遊歩道の海岸道は雨水で崩れており、ここの上りはミニ難所であった。
赤い鉄橋の奥にも鉄橋遊歩道が見えていた。
画像をクリックで
動画が見れます。
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”魚切”の滝の動画が見れます。
赤い鉄橋はまだしっかりした状態で安心して渡ることが出来た。
鉄橋の漢字名は判らないが ”獅子巌橋”かな?
”ししいわばし”を渡った右岸側にも鉄橋遊歩道が伸びていた。
左岸の鉄橋遊歩道から振り返り、”ししいわばし”を見る。
”千丈渓”の流れ。
”千丈渓”の流れ。
沢巾が広がり、流れが淀むと沢水の汚さが一層目立つようになる。
散策地図では ”大淵”、”おしどり淵”、”箱淵”が連続しており、
どこがどの淵なのか判らなくなって来た。
この辺りが ”おしどり淵”なのか? 淵名の標識が欲しいところだ。
流れは三度、渓谷に戻って来る。
階段道の上り途中で見えた大きな滝は ”白藤滝”かも知れない。
遊歩道は上りの階段道となった。
休憩する程ではないが、老体には堪える階段であった。
階段道はどんどん上方に向かって伸びていた。
沢に戻る下り側の道は、自然道であった。
階段道の最上部からは林道が直ぐそこに見えていたので、
この道は林道への道でもあった様だ。
沢まで下り終えると ”なが瀬”の標識があった。
もう一方向はここからは見辛かった。
どんどん下って沢に戻って行く。
反対方向から ”松ヶ丘滝下”の名前が確認出来た。
こらが ”なが瀬”らしいが、下流から続いて穏やかな沢全体に
”なが瀬”の名が付いているようだ。
この辺りも ”なが瀬”が続いているのだろう。
上流に進むにつれ、再び渓谷感が戻ってきた。
徐々に沢巾が狭まり、渓谷感が戻ってきた。
この橋も老朽感は無く、安心して渡ることが出来た。
散策地図にも載っていた ”たたずみ橋”を左岸から右岸に渡る。
”たたずみ橋”から見た上流側。脇沢からの滝が流れ落ちていた。
同じく ”たたずみ橋”から下流側を見る。
”大淵 80m、松ヶ丘滝下”への案内板が立っていた。
”松ヶ丘滝”はここから直ぐ上の地点にあった。
よく整備された楽ちん遊歩道が続く。
落差等は不明です。
左程大きくはない ”松ヶ丘滝”に着く。
”三三の滝”よりは大きいが、他の滝から比べると貧弱な滝ではあった。
この階段を見て、戻って来なくてはならないのなら止め様かと思った。
これが ”大渕”に下りる階段道が出て来たので、
一応は行ってみることにした。
上流方向に進んでみるが、踏み跡は薮になってしまったので、
ここで止めて引き返すことにした。
階段途中から見た光景。 これが ”大渕”なのだろうか?
違う感じがするので上流方向に歩いてみる。
双滝から始まる渓流爆であるが、右側の双滝が樹木で見えず、
樹木を抜ける道も無かった。 この滝の滝壺が ”大渕”なのかも知らない。
この沢は、ここから上流部で分岐し枝沢である。
ここで遊歩道を見失う。 ここまではっきりしていた遊歩道が
無くなってしまった。 本流を上流に行けなかったので、支流を
遠巻きすると、遊歩道に戻れた。
高い場所に居たとは思っていなかったが、大きく下って行く。
どこでどうなったか判らないが、遊歩道の本体に戻ることが出来た。
”おしどり淵”と ”箱淵”の案内が出て来た。
これが ”おしどり淵”なのか? 遊歩道が無ければ絶対に見れない光景である。
この2つの岩が ”おしどり”なのかも知れない。
これが ”箱淵”のゴルジュだろうか?
このゴルジュには遊歩道が無ければ絶対に行くことが出来なかっただろう。
観光地図にも描かれている ”白藤橋”を右岸に渡る。
白藤橋”の下流部の激流。
橋のたもとにあった道標。
落差10mの斜瀑である ”紅葉滝”。
上部見える ”白藤滝”は小さく見えるが、落差18mの直瀑らしい。
白藤橋から見る ”白藤滝”の方が ”紅葉滝”より大きいのは
信じられなかった。 ”白藤滝”まで行く道はあるのか?
今日はそういう事を考えないように心掛ける。
”紅葉滝”の滝壺。
”紅葉滝”の下流側。
遊歩道の終点から階段道で林道に上がる。
長い階段道を登り、林道に出る。
林道に出て、駐車場入口から遊歩道出口まで2時間9分だった。
林道を ”一の滝”方向へ1.4kmで ”一の滝”を見ることが
出来るらしいが、それの往復2.8kmとなるので、一旦、駐車場に
戻り、改めて西側の駐車場へ車で行き、450mを散策することにした。
林道に光沢のある赤いプラスチックの球が落ちていると思ったが、
これが食用にもなる ”タマゴタケ”であった。
周辺には他に様々なキノコが生えていた。
東の駐車場に戻る林道も日の当たる個所は
雑草が茂る、薮扱き状態であった。
”千丈渓”側から常に滝音が聞こえていたが、
滝の姿を見える所は殆ど無かった。 ”動画”。
薄曇りであったが、今頃になって天気が良くなってきた。
紅葉はまったく見られなかったが、気温は15℃であり、
涼しいのだけが儲けであった。
下側の駐車場が見えて来たが、車は1台も来ていなかった。
お陽さんが当たらない林道には雑草は生えていなかったが、
角の鋭い落石が一杯で車では走らない方が良さそうだ。
11時53分、林道歩き52分で林道入口の広い駐車場に戻る。
この時間になっても1台も車は来ていなかった。
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滝の動画が見れます。
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東の駐車場まで車で行き、”一の滝”を目指す。
”千丈渓”の東(上流側)の駐車場は散策地図に書かれている場所より
更に奥深くの西側に車止めがあった。
東の駐車場は随分マイナーな様であり、東の駐車場に辿り着くのに
随分な苦労があった。 ここまでに道標が殆どなく、近くの周辺を
ぐるぐる周ってしまったのだ。
車止めから ”一の滝”を探しながら林道を歩くのだが、
渓流側は樹木で殆ど見えず、少しでも見えれば写真に残した。
所々に滝らしい物はあったが、どれが ”一の滝”なのか判らない。
大きな滝もあったが、これが ”一の滝”だとの確証は無かった。
林道歩き450mはとっくに過ぎたと思うが、
これらしい滝は見付からなかった。
見覚えのある道標が出て来た。 先程、散策を終えた地点に戻って
来てしまったのだ。 何の為に車で東の駐車場まで走ったのか?
車を停めた地点は ”一の滝”を通り過ぎていたのかも知れない。
ネットで見付けた 千丈渓の ”一の滝”の写真。
林道に樹木が少なかった時代の写真かも知れない。
一目、見たかったなあー!。
考えてみれば・・・
  散策地図の東の駐車場には車止めが無かったので、更に林道を車止めまで走らせてしまった。 なので ”一の滝”を車で通り過ぎてしまった可能性が出て来た。 反省してももう遅い!